2009/02/17
弁護士人口の増加の偏在に関する補足
前に流した過疎地の弁護士人口が急増中とのブログの補足です。
まず、各弁護士会毎に、1990年の弁護士の数と2000年の弁護士の数を比較して、増加率の高い順に並べると、ベスト10は、以下のとおりとなります。
1位 埼玉 146%
2位 千葉県 133%
3位 横浜 132.4%
4位 奈良 132%
5位 第二東京 131.6%
6位 三重 131.3%
7位 滋賀 131.2%
8位 仙台 129.6%
9位 札幌 129%
10位 愛知県 128.6%
大阪の増加率も127.5%ですから、1990年からの増加は、東京や大阪の近郊と地方中核都市で目立っていることになります。他方で、鳥取県や高知は弁護士人口が減少していますし、島根県、釧路、富山県は増減なしということになっていますから、1990年代においては、過疎地での弁護士人口は、増加する傾向はなかったということになりそうです。
ところが、2009年1月の数字と2005年の数と比較した場合には、以下のとおりとなります。なお、この数字には、若干の曖昧さが含まれることは、前のブログで記述したとおりです。上記のトップ10と重複しているのは滋賀だけです。滋賀では、京都に近い大津本庁よりも彦根支部管内の弁護士人口が増えているというのが、私の実感なので、過疎地としての滋賀が弁護士の増加している地域と考えていいように思います。ちなみに、大阪、東京、京都(弁護士1人あたりの人口が少ない地域としては京都は東京大阪に次いで全国で3番目です。)は、下位のトップ10に入ります。つまり、最近では、これまで弁護士人口が多かった地域よりも、弁護士過疎地の弁護士人口の伸びが著しいことがわかります。合格者が1500人を超えるようになってからは、過疎地に弁護士が増えているということになりそうです。
1位 鳥取県 178.5%
2位 青森県 167.4%
3位 島根県 158.6%
4位 滋賀 154.2%
5位 福井 151%
6位 大分県 148%
7位 長崎県 147.3%
8位 釧路 147.2%
9位 山口県 143.7%
10位 宮崎県 140.9%