2009/11/18
相談内容はブログに書かない
私は、ブログが毎日更新できない理由をブログに書いたことがありますが、その中で相談内容をブログに書いている弁護士がいることを指摘しました。どうも、ブログに相談内容を書いても平気な弁護士というのは、名前さえ載せなければ守秘義務には反しないと考えているのではないかなと思ってしまいます。今日はこんな相談を受けてこんなことを考えたとか、今日はこんな事件の法廷があってこんな感想を持ったなどと、相談や事件の内容に触れた記述を、いくつも書いているのです。
私は、相談者や依頼者はブログをみていると思ってブログを書いていますから、今日、こんな相談があって、こんなことを考えたなどと、ブログに書こうとは思いません。そんなブログをみた相談者は、自分のことが普段から話のネタになっているのではないかと感じてしまわれるのではないかと思うのです。そんなことになれば、その人は次からは安心して相談はしてくれないのではないかと思います。何よりも、弁護士が背負っている守秘義務という弁護士制度の信頼の基礎に関わる問題だと思います。それだけ大事な問題だからこそ、ブログで守秘義務違反をしたことで弁護士が懲戒となったのだろうと思うのです。
ブログに安易に相談内容を書く弁護士さんは自分のブログだから何を書いてもいいと思っておられるのかも知れませんが、法律相談は弁護士に最初に接する機会ですから、その相談内容が話のネタになるかも知れないということで不安に感じるような人がでてきては困ります。ブログで守秘義務違反をすることは、弁護士という職業全体の信頼感をなくすことにつながりかねないことだという自覚を持ってもらいたいと思います。