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弁護士法人 白浜法律事務所

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白浜の思いつき
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2011/09/19

現行64期の就職に関する補足

先日のブログでは、現行64期で初期登録しなかった人の数について、54名と書きましたが、その際、指摘しましたように、この数字は、9月9日現在の64期の弁護士の数のチェックによるものでしたので、誤差があるかも知れないということがありました。
どうも、この危惧のとおり、初期登録できる時期にしなかった人の数は、上記の54名よりも多かったようです。つまり、初期登録できる時期に登録しなかった人の割合も大きいことになります。要するに、私が指摘した数字は、1か月後の登録状況ということになったようです。このため、統計的な数字の比較としては、大きな問題があるということになりました。数字の比較としては、私が公表した数字は、1か月後の登録状況というものと比較対象していただく必要があるということになります。
日弁連は、この数字をまだ公表していないようですから、私がブログで記載すると、無用な個人的攻撃を受ける可能性がありますから、あえて公表しません。
ただ、おそらく、64期の弁護士を日弁連の検索システムで検索して、登録番号を整理して、この登録番号が他の方よりも大きくなっている人が何人いるかということを調べれば、今でも、正確な数字は推測できるものと思います。また、自由と正義での8月の64期の登録数が確認できれば、正確な数字はわかるものと思います。後者で数字がはっきりわかった時点で、この数字は整理しなおそうと思っています。

2011/09/13

現行64期で初期登録しなかった人の数

就職状況について、継続的にチェックして公表いるのは、私だけのようなので、現行64期の就職状況について、独自調査した結果を報告させていただきます。
まず、現行64期の二回試験合格者は、161名ということのようです(185名受験して、24名の不合格者がでています。)。
裁判官の採用は4名ということでした。検察官は1名ということのようです。
弁護士については、例年私が個人的にチェックしていたのですが、今年はうっかりして、一斉登録時期にすぐにチェックすることができませんでした。9月9日現在では、64期は102名が検索されますので、102名は現在までに登録されているようです。
上記のような事情で若干不正確ではありますが、初期登録しなかった方は、161-102-4-1=54名ということになります。合格者全体に占める初期未登録者の割合は、33.5%となります。現行63期の場合、合格者数195名のうち44名が初期登録時に法曹三者にはならなかったということで、その割合は22.6%だったわけですが、更に悪化し、最も悪い数字を更新してしまったことになります。
日弁連が公開している初期未登録者の数や二回試験合格者全体に占める割合に関する推移からしても、現行64期の就職状況が更に悪化したことは明らかです。今年の新64期の就職も厳しい数字となることが懸念されます。
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/110327_shiryou.pdf
しかるに、3分の1近くが法曹にならないということが常態化するという事態は異常です。市場(人的な労働市場という意味での市場です。)の需要に合わせて、合格者の削減をせねばならないことは明らかです。
司法修習は、貴重な国費を使っていますし、裁判所や検察庁、各弁護士会も、人的物的資源の供給など大きな負担を背負っているということは、忘れられるべきではないと思います。「司法改革」の見直しは、まずは合格者数の削減から始めるべきではないでしょうか。

2011/09/12

愛宕山参り

京都の鬼門である北東の守りとして、比叡山延暦寺があるわけですが、北西には、愛宕山があります。9月10日に愛宕山参りをしてきました。
昔は、ケーブルカーもあったらしいのですが、今は、そのようなものはありませんので、愛宕山参りは、京都で最も過酷なお参りということになります。なにしろ、愛宕山は、標高924mの山ですから、おそらく愛宕神社も900m近いところにあるということになります。登り口には、往復5時間かかりますという警告文が掲げられています。実際、私の足では5時間かかりました。普段着でお参りできるところではありません。少なくとも、軽い山歩きの装備はされた上でお参りされた方がいいと思います。また、電灯もありませんから、暗くなると大変です。お昼過ぎからのお参りはやめた方がいいと思います。
消防団の方が掲示板を設置してくれていますので、目安になります。20/40ぐらいまでは坂がきつく、20/40から30/40ぐらいまではなだらかな山道になります。20/40までが踏ん張りどころです。
かわらけ投げ
落語のお題にもある有名なところらしいです。ここは景色がいいのですが、他は、延々と山道が続きます。黄砂の影響なのか、写真としてはあまりきれいには写りませんでした。
IMGP3676.JPG
黒門
ここまで来ると、あと少しという感じです。
IMGP3674.JPG
愛宕神社
ここが神社の境内です。ここまで、ずっと山道が続きますから、こんな広々としたところがあったのかという感じがします。
IMGP3669.JPG
参道
もう登るところはないだろうと思っていると、このような石段が登場します。
IMGP3663.JPG
山門
石段を登ると、山門が現れますが、本殿までは、更に石段が少し続きます。
IMGP3661.JPG
本殿
本殿は、質素な感じです。火事よけのお札とか、カッパの魔除けなどをお授けいただけます。
IMGP3660.JPG
境内からの景色
境内からは、京都市内が展望できますが、杉の木に囲まれているので、かわらけなげの場所のように、展望台というようなところがないのが残念です。
IMGP3666.JPG

2011/09/07

司法試験合格という資格なるもの

前回のブログ記事について、私が、司法試験の合格を企業に入るためのステータスとなったと言っているかのような理解をされた方がいるようです。
誤解を与えたかも知れませんが、あえて言わせていただければ、私は、司法試験の合格は、企業にとっては、法務部員として採用する場合を除けば、あまり価値はないだろうし、むしろ敬遠される可能性が高いのではないかと私は思っています。担当させることが適当な部署が限られてしまいますし、有資格者というプライドにも配慮した人事をするとなると、人事上も扱いにくい人材ということになりかねないからです。
私が言いたかったのは、昔と違って、司法試験に合格=弁護士事務所に就職できるということではなくなってしまったという状況の下で、進路をどのように考えて選択してゆくべきなのかということを、司法試験に合格=弁護士になれる=経済的には安定という時代に形成された考えではなく、今の現状に即して、コペルニクス的に転換しなければならない時期に来ているということです。
この点、昔は、司法試験が異常に難しい試験であることが広く世間に知れ渡っていましたから、司法試験の受験のために大学を2年ぐらい留年したところで転職したとしても、そのことがあまり問題にされることはなく、就職は割と簡単だったと思います。合格できなくても転職は容易だったわけですから、時代が大きく変わったなと思います。まあ、昔は、日本経済が好調だったということも背景にあるのかも知れません。
ただ、いずれにしても、弁護士という職域がなくなることはありませんから、資格があれば弁護士という仕事はできるでしょうが、これも、従来とおりの考え方でやっているのは難しくなってきています。そのような中で、どう進路を考えるかということだと思うのです。
本来、このような進路選択の問題は、学生を送り出す側の法科大学院で考えて学生に示していただくべきことだと思いますが、今の修習生をみていると、法科大学院ではそのような進路指導は全く行われていないのではないかと思えてなりません。それゆえに、我々弁護士の側から警鐘を鳴らすしかないということになっていると思うわけです。
ただ、そんな中で、弁護士になるために修習をするという道を選んだ以上は、絶対に弁護士になるし、また、なれるんだという気概を持った上で、勉強や就職活動にがんばってほしいと思います。