2012/05/20
サマクラなるものをやってみる
大手の事務所では、サマークラークなるものを開いていて、新人の発掘に使っているということです。司法試験による最低限の品質確保に期待できない以上、採用する側が選別を慎重にしないといけないということになるわけですから、大手事務所が熱心になるのは至極当然のことでしょう。
ただ、大手しかやっていないということですと、弁護士というものの実態を間違って理解する人もでてくるかも知れませんので、うちの事務所でも、やってみることにしました。うちの事務所では、渉外事件はほとんどありませんが(たまに英語が絡んだ事件はあっても、自前の処理はせずに、他の事務所に回しています。)、一般民事事件だけでなく、企業の契約書チェックや破産事件、家事事件、刑事事件まで種々雑多な事件を同時並行的に処理しています。これは、日本の平均的な弁護士事務所だと思いますので、そんな弁護士の実態をぜひみてもらいたいと思います。
実は、3年前、うちの事務所でも一度サマークラークをやってみたのですが、そのときは採用に至りませんでした。今年の65期からの採用予定はありませんが、66期にいい人がいれば採用できるようになれたらと思っています。
なお、サマークラークだけで採用する人を絞るつもりは毛頭ありません。沢山青田買いして、事務所内で競わせるような事務所ではありませんし、うちの事務所であれば、66期生の方と実際にお会いできる機会は、サマクラ以外でも沢山あると思っていますので、そのような巡り会いを大事にしたいと思っているからです。そういうわけで、サマクラは、あくまでも出会いの機会の拡大と考えています。
PS:京都弁護士会の若手の先生が、タマクラなるものを開いているそうです。修習生を対象とする、先輩法曹を講師にしたような勉強会らしいのですが、タマゴの養成ということで、サマクラをもじって、命名されたということでした。法曹養成が、沢山の人のボランティアに支えられているということを実感できるエピソードでした。