2011/01/08
弁護士白書の数字から弁護士がどこで増えているのか分析してみる その1 過疎地を抱えているところが増えている?
※ 添付したエクセルファイルにミスが発見されたので、修正しました。申し訳ございません。
弁護士白書2010年版が入手できたので、分析してみました。古い弁護士白書も含めて、整理してエクセルに打ち込み直したものを、添付しておきます。以下、特徴的なところを抜き出します。なお、ブログの書式設定がうまくできないため、どうしても表がずれてしまいます。データの整理にはエクセルのデータをご利用ください(並び替えがしやすいように、弁護士会毎に番号を打ち込んでおきました。)。
まず、2000年と比較して2010年の弁護士人口が増えた増加率の高い弁護士会は、以下のとおりです。ちなみに、全国平均は、168.10%です。
順位 単位会 2000年 2010年 増加率(%)
1 釧 路 22 58 263.64
2 島根県 21 53 252.38
3 滋 賀 42 100 238.10
4 鳥取県 24 55 229.17
5 青森県 40 82 205.00
6 佐賀県 36 73 202.78
7 旭 川 25 50 200.00
7 福 井 38 76 200.00
9 千葉県 254 486 191.34
10 第二東京 2,043 3,887 190.26
11 奈 良 70 133 190.00
12 宮崎県 48 91 189.58
13 山口県 66 125 189.39
14 埼 玉 283 535 189.05
15 岩 手 41 77 187.80
逆に、弁護士人口があまり増えていない弁護士会は以下のとおりです。
増えているところとあまり増えていないところを比較すると、第二東京を除けば人口過疎地域を抱える単位会ほど弁護士人口が増えている傾向があるように思いますが、他方で、沖縄、秋田、山形などは、人口過疎地を多く抱えていても、あまり弁護士は増えていません。
順位 単位会 2000年 2010年 増加率
1 沖 縄 178 217 121.91
2 秋 田 49 66 134.69
3 山形県 51 66 139.22
4 徳 島 52 71 146.15
5 栃木県 95 139 146.32
6 大 阪 2,406 3,583 148.92
7 香川県 83 125 150.60
8 高 知 49 75 153.06
9 静岡県 212 325 153.30
10 岐阜県 86 132 153.49
なお、大阪は、上記のとおり、増加率の低いところからのワースト6位で、我が京都は増加率の高いところからすれば36位、東京弁護士会は同じく38位なので、住民1人あたりの弁護士数が多く弁護士の総数も多いところでの弁護士人口の増加は停滞していると言えるのかも知れません。但し、東京弁護士会については、留意しなければならないところがありますが、これは、別の機会で触れることに致します。
弁護士数推移整理表.xlsx