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弁護士法人 白浜法律事務所

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白浜の思いつき
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2010/07/05

弁護士になっても廃業する人が増えているという現実

司法試験に合格しても弁護士になれるかどうかはわからないという時代は、既に到来してしまったが、更に進んで、弁護士になっても、しばらくして廃業してしまう人が増えてきているようである。
昔は、高齢になっても、弁護士登録だけは続けているという方が多かったように思うが、最近は、高齢になったら弁護士登録は抹消するという人が増えている実感がある。特に、裁判官や検察官を退官された後に弁護士になられた方にその傾向があるように思う。
最近では、若い人たちに弁護士を廃業する人が増えているのではないかとの指摘もあったので、自由と正義を調べてみた。自由と正義は、日弁連が発行している雑誌であり、その中の登録取消のうち請求による取消数をチェックすれば、自主的に弁護士をやめた人の数がわかるのである。
2008年は198名、2009年は202名が自主的に弁護士をやめていることになる。そのうち、登録番号が3万番代の人は、2008年が66名、2009年が72名である。弁護士の登録番号は登録順のため、この中には裁判官や検察官を退官した後に弁護士登録した人も含まれているが少数に留まるため、登録番号が大きな弁護士は経験年数の少ない弁護士ということができる。ちなみに、3万番の人は55期であるから、3万番代の人は55期よりも若い期の人ということになる。どうも6月号には廃業する人が掲載される数が多いようだが、6月号の記載は、3月までに廃業した人を記載しているので、年度末で廃業して、別の仕事に移った人が多いということなのかも知れない。
2010年は、既に116名が廃業していて、3万番代の人は50名に達している。やはり、若い人が多数廃業しているということは数字からも裏付けられたように思う。
厳しい就職戦線を終えて、運良く就職できたとしても、いい職場に恵まれなくて、廃業に追い込まれている若い弁護士がかなりの数になってきているということについて、日弁連はもっと真剣に対策を考えないといけないのではなかろうか。

登録取消請求者数の推移表.pdf