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弁護士法人 白浜法律事務所

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2017/12/28

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2017/12/26

あなたの会社大丈夫ですか?

倒産事例に学ぶ企業危機予防法

あなたの会社は、元気ですか?(弁護士からみた企業倒産の防止法)
1.はじめに
弁護士は、いわば社会的な病理現象に対処し解決するという意味で、社会的な医者という側面を持っていますが、これまでの弁護士は、訴訟などで、発生した事件についての解決を図るという外科医的な対処が多かったように思います。でも、弁護士が問題事例を取り扱った経験を生かせば、問題発生の予防ないし最悪な事態の回避につながることも、アドバイスできるのではないかと思います。
特に、最近では、倒産に絡んだ相談を受けることも多いのですが、私は、倒産処理に関連した仕事をすればするほど、企業倒産が及ぼす悪影響がいかに重大なものかということを痛感させられます。ですから、言うまでもなく、倒産に至らないようにすることが最も大事なことなのですが、弁護士のところに相談に来られるときには、時既に遅しというものが多いのが現実です。
ですから、元気な企業に対して倒産に至らないようにしてもらうためのアドバイスをしておくことが大事ではないかなと思います。そこで、この機会に、倒産事例から学ぶ企業倒産予防法というものについて、私が思いついたことをご紹介しようと思います。

2.予防法
(1) 体力の増強(無駄遣いをしない、使うべきところに金を使う)
病気の一番の予防法は、体力をつけることです。倒産に至らないためにも、企業としての体力をつけることが一番重要です。この点、倒産の主たる原因は、やはり、放漫経営であり、無駄な出費をしていることが倒産の遠因となっていますから、無駄な出費を抑えることは重要です。
例えば、豪華な本社屋の建設とか、社長室や会議室など生産や営業に直接の関係を有しないところに金をかけているなどの事例は、倒産会社によくみられる例です。
逆に、工場などの生産設備への投資を怠って、競争力が弱まったというのも、倒産会社によくみられることですが、最近では、コンピューターシステムなどの整備が遅れて、日々の売上や経費の管理ができず、手作業で棚卸をしないと決算ができない企業など、情報関連のインフラの構築ができていないことで倒産に至ったという事例もでてきています。つまり、企業としての足腰、神経組織には充分な投資を行うことも大事です。
また、当然ながら、基礎体力をつけるという意味で、資産の備蓄も重要です。最近では、不動産などへの投資で失敗した事例が多いとは思いますが、いざというときに、あてになる資産がないと、資金繰りが息切れして、倒産に至るということになりかねません。逆に、債務超過状態なのに、株主対策などで無理な配当を行ったり、早期退職などで無理な退職勧誘を行ったりすると、資産が流失して、体力がそがれることとなります。高利な借入に走ったりすることも、金利として資産が流失しますから、同じ事です。

(2) 病気の早期発見(取引先等とのつきあい方)
いわゆる「ごとび」という商慣習がありますが、これは、お取引先に足繁く通うことで、その状況をよく理解しておくということで、取引上痛手を負うことを避けるという意義があると聞いたことがあります。ここで、重要なことは、兆しをつかむということです。「おかしいなと思って取引を中止しようと思ったのだが遅かった」という話はよく耳にすることです。また、取引先がどこにどのような資産があり、どこがメインバンクなのか、主要な売掛先がどこで、どのような売掛金があるのか、社長の資産状態はどうなっているのか、などということがわかっておりますと、もしものときの対策上も役に立ちますし、交渉の際も有利な立場に立つことができます(敵を知り、己を知れば、百戦危うからずです。)。

(3) 病気の見分け方(どんな企業が危ないか)
飛び込みで突然仕事を発注してくる企業には、従前の取引先からの仕入れが困難になっているような企業が多いように思います。最近では、インターネットで、企業情報を入手したりすることもできますから、そのような企業情報が得られる企業かどうかが、重要なポイントとなるように思います。そのような情報を確認することなしに、取引を行ったとすれば、それによって失敗しても自己責任ということになります。
また、支払の遅れなどは、当然のことですが、急激な仕入の拡大も、何らかの問題が背景にあることがあります。大抵は、あまり合理的な説明ができないことが多いので、理由を確認する必要があります。手形での支払が増加することも同様ですし、期日を先に延ばすということも同じです。事務所に何となく荒んだ雰囲気があるというときも、企業内部に問題があることがあります。給料の遅配などは問題外です。

(4) 病気にならないおつきあい(堅い取引の勧め)
大企業ともなると、取引先に保証金を要求したりしている事例があります。伝票の記載方法にも注意している企業があります。伝票の記載がしっかりしている場合には、倒産の場合でも先取特権という権利を行使したりすることができることがあるのです。もちろん、現金取引が一番強いのですが、手形をもらうことの方が手形をもらわないよりはましです。高額な取引の際には契約書を作成した方がいいでしょう。商品の継続的な取引がある場合には、基本約定書を締結して、債権の保全策をまとめておくこと、包括的な保証をもらうことなどが有用です。このような形で、債権の保全を図っているところは、不良債権をつかまされることも少ないように思います。

(5) かかりつけの医者を(顧問弁護士の勧め)
もし、取引先が倒産したとしても、影響を最大限に抑える必要があります。予防策がうまくとれていても、法的な手続をせねばならなかったすることがありますが、その際に、すばやく動ける弁護士が近くにいるということが大事ではないかと思います。また、弁護士に依頼しなくとも、弁護士のアドバイスを受けて動くことで、かなりの解決が図れることがあります。その意味で、いざというときに頼りになるような顧問弁護士を確保しておくことは重要です


(6) 早期治療の勧め
倒産処理は、自己破産だけではありません。最近話題となっている民事再生法という処理では、経営権を保持しながら、再建を図ることができます。ただ、これも、ある程度の資金的余裕があって、再建の可能性がないと申立することすらできませんし、申立には、相当な費用がかかります。ですから、再建しようと思ったら、早期に相談されることが肝要です。

3.再建の方法
(1) 早期着手
もし、会社再建ということに取り組まねばならないという事態に陥ったら、すぐに、弁護士に相談して下さい。早ければ早い程、選択の幅も広がり、再建の可能性が高くなります。

(2) 各種方法
会社再建という方法は、法的な手続と法律に依らない手続があります。後者は、任意整理と言います。法的な手続としては、民事再生、会社更生、特定調停の申立があります。なお、再建ではなく、清算を行う手続として、特別清算、自己破産があります。

(3) 民事再生
和議手続を改正した手続ですが、基本的には経営権の交代がないということと、簡易迅速な手続であるというところに特徴があります。この手続は、申立会社が主体的に行う手続ですから、企業として、最も重視しなければならないのは、申立を代理する弁護士の選定です。申立を担当した弁護士が、申立から最終的な再生計画の履行までずっと関与することになりますから、この手続で最も重要な立場にあるのが、申立代理人の弁護士だからです。具体的には、法人の破産管財人とか、和議の申立などの経験のある弁護士に依頼することが肝要です。
この手続については、何でも再建が可能かのごとき幻想が広がっているような感触がありますが、前にも述べましたように、再建の可能性がなければ、破産に移行するということになるので、注意を要します。裁判所は、中立な立場の存在であって、再建を支援する機関ではないのです。また、相当な費用もかかりますから、その点の資金確保と、申立後の資金繰りの目処がないと利用できないということにも、注意が必要です。

(4) 会社更生
会社更生は、大規模な企業の再建に適した手続です。担保権者の担保実行や租税債権の行使についても、ある程度の対応ができることに特徴があります。ただ、経営者の経営権は失われること、申立に必要な予納金が莫大なものとなること、手続が厳格なため、時間も多少かかる傾向にあることが、民事再生と比較して、利用がしにくい点です。この手続も、申立代理人の選定が重要になりますが、民事再生と比較すると、申立代理人に、あまり経験がなくても、心配は要りません(会社更生を申し立てたことのある弁護士を探すことの方が難しいぐらいに、申立経験のある弁護士は少ないのです。)。

(5) 特定調停
特定調停というものは、負債の減免と分割払についての話合の機会を設けてもらうという手続です。まさに、不良債権処理のための手続として新たに新設された手続です。中小企業を念頭において新設されたのかも知れませんが、大企業が利用してはならないということにはなっておりませんので、企業の再建にも、有益な手続です。金融機関としても、合理的な調停ができれば、不良債権償却がやりやすいという点で、この手続の利用価値があります。ただ、調停ということで非公開となっていることで、具体的な事例報告が少ない点で、あまり知られていない手続となっているのではないかと思います。

(6) 最後に
以上、色々な手続についてご説明いたしましたが、何度も繰り返しましたように、再建のための手続は、やりたくてもできないことがあります。早期の相談が大事ですし、日常注意して、そのような相談をしなくてもすむように、心がけて、体力を蓄え、病気にかからないように精進すること、これが倒産防止につながるように思います。

著 白浜徹朗

2017/12/26

不良債権再考論

~ 不良債権処理を再考すべきでは ~

最近、不良債権処理が必要であるとの声をよく耳にする。しかしながら、企業の再建や法的清算に取り組むことのある弁護士としては、不良債権処理の加速化に疑問を感じることがある。特に、一体「不良債権」とは何かという点、すなわち、「不良債権」とそうでない債権が、一体どのような基準で線引きされるのかということを再検討しない限り、健全な企業やまじめに再建に取り組んでいるような企業も、「淘汰」されてしまうことにならないかということを危惧するのである。

そもそも企業活動に伴って利益が発生したとして、それをそっくりそのまま利益として計上するような企業は、ほとんどない。企業は、利益を再投資したり、新たな融資を加えて、施設や設備に投資したりするわけである。そうしないと、納税額が増えるだけのことである。結果として、ほとんどの企業は、金融機関からの借入を抱えていることになる。そして、これに対応する資産として、最も重要な価値を有していたのが不動産であった。つまり、大抵の企業は、不動産と金融負債を抱えていたわけである。ところが、バブル経済の崩壊と不動産価格の急落の結果(特に後者は、総量規制や土地保有税制という国策によって人為的に作出されたものであるが)、ほとんどの企業が、その資産価値以上の金融負債を抱えるようになっている。しかも、不動産価値の下落は、今も続いている。この結果、資産の実質的価値よりも金融負債額が大きくなっている企業がどんどん増えていることになる。

このため、「不良債権」というものを、不動産等で担保されている価値よりも債権額が大きなものという単純な基準で判定するということとなると、日本のほとんどの企業が不良債権を抱えていることになる可能性がでてくるわけである。中小企業の経営者が、不良債権処理という言葉に怯えに近い感情を持つのも、このためである。

また、施設の購入や建設などの不動産投資は、設備投資の中でも投資額が大きく、即効性もあるものである。ところが、不動産価値が下落し続けている限り、不動産への投資に企業は慎重にならざるを得ない。結果的に、不動産投資は、低調なままであり、需要は伸びないこととなる。他方、不良債権処理が進むにつれて、「処理」すなわち売却される不動産は増えるから、供給は増える。ますます不動産価値は下がってゆくこととなる。

したがって、デフレスパイラルから抜け出すためには、不良債権処理というお題目によって、不動産の処分だけが急がれるようなことを抑制する必要がある。特に、「不良債権」の判定として、不動産の価値と債権額との比較だけを重視するようなことはしてはならないのである。

この点、弁護士として、企業再建を検討するに際して、最も重視することは、本業が回転し、利益がでているかどうかということである。つまり、いわゆるキャッシュフローの重視である。なぜなら、法的な再建手続によって不動産等が処分されないということになれば、収益がでている限り、企業は存続することができ、再建が可能となってくるからである。

ところが、国策によって作出されたRCC(株式会社整理回収機構)では、国民の二次負担を回避するという命題の下、5年以内の回収が基本とされている。このため、中小企業の経営者としては、一度RCCに送られたら、5年以内に返済できない限り、企業としては清算されるという不安感に追われることとなっている。いかに企業努力をしようとも、不動産価値が下落し続け、設備投資も伸びない不況下において、5年以内の返済などは不可能である。民事再生法ですら10年という期限設定をしている中、5年内の再建という原則は、あまりに厳しいものと言わざるを得ない。ところが、回収を急ぐ姿勢は、RCCだけではなく、不良債権処理競争に追われている大多数の金融機関も同様の状況となっている。金融機関は融資よりも回収に力点を置いていると思われるほどである。このため、企業努力をしつつも、清算に追い込まれる企業が増えているように思えてならない。なお、最近では、RCCも企業再建ということを重視しているようであるし、過酷な取立は行わないということを明言して、企業の再建に努力しているということであるが、私としては、なおいっそうの努力を期待したいと思っている。

不健全な企業は清算すべきであるなどという声もよく耳にするが、倒産処理は、連鎖倒産とか失業者も増やすという側面があることが見過ごされているように思える。中小企業の経営者はそのほとんどが企業の連帯保証人であるから、企業の倒産に伴って、一家離散に追い込まれることも少なくない。清算こそが唯一の解決ではないということを忘れてはならない。

先日、私が所属している京都弁護士会では、RCCに対して、5年以内の回収というテーゼにこだわらず、過酷な回収とならないようにしてほしいとの要望を行った。全国で初めての提案であるが、私は、個人的には、日本経済の再建にとっても、示唆に富んだ提案であると考えている。5年では返済できないが、10年、あるいは、20年というスパンであれば、返済可能な企業は沢山あるように思う。そういう企業が再建できるようにしてもらいたい。また、そうすることが、現在の日本経済には、必要なことであると思う。私としては、行政当局が不良債権処理について政策立案されるに際して、京都弁護士会の提案をぜひご一考いただきたく、会員の一人として、ご提案する次第である。

著 白浜徹朗

2017/12/26

医療過誤訴訟について

1.はじめに
当事務所では、医療過誤訴訟も数多く手がけています。医療過誤訴訟は、患者側から病院側に事故の責任を追及する訴訟ですが、当事務所では、患者側に立った訴訟だけを取り扱っています。

2.医療過誤訴訟の特徴
通常の訴訟は、原告つまり訴えた側が勝訴する確率が高いと言われています。それは、訴訟の費用などを考えると、勝訴の可能性を検討してから訴訟を提起することが多いためであって、負けるのがわかっている訴訟を提起する人は少ないということによるものと思われます。ところが、医療過誤訴訟では、原告、つまり患者側が勝訴する確率は3割に満たないと言われています。これは、医療訴訟が専門的な知識が必要な訴訟であることに加えて、カルテなど重要な証拠が医者側だけにあること、患者側に立って問題点を指摘する医師は少ないこと、医師の過失としても、結果責任ではなくて、やるだけのことをやったかどうかということが問われるに止まるということによります。また、医療過誤訴訟は、経費も相当かかります。これは、そもそも死亡事故などが多く訴額が高くなりがちであるということに加えて、レントゲン写真など証拠作成に相当な経費がかかる上、鑑定など専門家の意見を求めることが多く、その経費も別途かかること、必然的に時間がかかることから、弁護士費用も一般訴訟事件と比較すると高くなることによります。従って、医療過誤訴訟を提起するかどうかは、患者側にも慎重な判断が要求されるということに留意して下さい

3.医療過誤訴訟の流れ
通常、医療過誤訴訟では、カルテの確保を行うことから開始されます。カルテは、最も重要な証拠ですが、これが病院側によって改ざんされたりすることを防ぐことと、患者側に立った医師に医療上の問題点を検討してもらうためには、カルテが確保されていることが必要不可欠になるためです。
このカルテを確保する手続は、法的には証拠保全手続と言われます。これは、一種の証拠調手続なのですが、訴訟を提起していなくても、行うことができるのです。通常、証拠が改ざんされるおそれがある場合に認められるのですが、ほとんどの裁判所は、改ざんのおそれについて厳しい立証を要求することはなく、患者側が医療事故のおそれがあることを証拠などである程度明らかにすれば、保全命令を出してくれます。
その後は、カルテ等の分析と患者側に立った医師による検討などを経て、訴訟を提起するか、あるいは、示談交渉等を行うかという手続の選定となります。場合によっては、医師や病院に責任を問うことは難しいということで、証拠保全だけで終わることもあります。
訴訟を提起する前に調停を行うこともあります。調停は、話し合いの制度であり、白黒をつけるような制度ではありません。病院側の意見も検討した上でないと、訴訟を提起するかどうかの判断が難しいような場合には、調停を経てから訴訟を提起するということもあるのです。
訴訟となった場合には、各種証拠を提出した上で、書面のやりとりで問題点を明らかにした上で、証人や鑑定人を調べてもらって、判決をいただくということとなります。その間に和解の試みがあったりすることもありますから、解決までは通常3年ぐらいかかると思われた方がよろしいでしょう。
なお、訴訟に至った場合、病院側は、最近では保険会社の顧問弁護士が代理人となることが多いようです。

著 白浜徹朗

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